2021年10月17日(日)14時より、標記タイトルでオンライン研修会を実施しました。参加者は30名、講師に公益財団法人消費者教育支援センター専務理事の柿野成美氏をお招きし、前半は講義形式・後半はブレイクアウトルームを使ってグループディスカッションを行い、最後に発表と柿野先生から講評をいただきました。Zoomを使っての研修ということもあり、東日本支部など、全国からご参加いただきました。

講義では、映像などを交えながらエシカル消費について基本的な情報をいただき、その後のディスカッションで出てきた疑問やモヤモヤについて柿野先生から踏み込んで解説していただきました。

皆様からいただいたアンケートをもとに講座の内容と感想を紹介します。

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・誰かの犠牲によって作られた商品を買いたいですか?と問われ、そんな商品を買いたい人はいないが、実際買い物では意識せずに(安価なものを)買ってしまう。メーカーが製造している商品についてマイナス面も含め情報を流してほしいと思う。

・フェアトレードマークの支援が必要なくなった時はマークをなくす仕組みがあることを知って、勉強になった。

・フェアトレード商品などは高いイメージがある、お金に余裕がないとなかなかできない。

・地産地消や法事などの引き出物(価格で商品を選ぶことが多い)など無理なくできる取り組みをしている。ただし、機能性肌着などマイクロプラスチックを生み出す商品は手放せないのも事実で、すべてにエシカルとはいかなくても、出来ることをすればいいのでは。

・エシカルもSDGsも裏で誰かがもうけているのでは?という疑問も払しょくできない。

・ラナプラザ崩壊事故などエシカル消費は貧困、紛争地域の人権問題にも深くつながっている。アメリカでは、紛争鉱物を製品に使用していないかどうか報告を義務付けている。武装勢力への資金流入と、深刻な人権侵害に加担していないかを企業自らが精査する必要がある。EUでは規制対象国を指定せず、「紛争地域及びリスク地域」から輸入されるスズ・タンタル・タングステン・金を対象としている。限りある資源を、私たちは今後どのように利用していくか、経済の南北問題でどう分け合っていくか、先行する欧米の動き等を注視しつつ、NACS会員の一人として、エシカル消費実践の重要性・必要性を伝えてまいります。

・次回は、エシカルの中でもアニマルウェルフェア・パーム油・児童労働・エシカルウォッシュなど、テーマを絞った研修も聞いてみたい。

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ディスカッション等については、賛否両論ありましたが、みなさまから忌憚ない意見をたくさんいただけたことを大変うれしく思っています。今後の参考にさせていただきます。

紙面上、全てのご意見を掲載できませんが、アンケートに協力くださった皆様ありがとうございました。