詐欺被害、何故、高齢者がターゲットになるのか
平成31年1月19日(土)13:30~15:00 ウインク愛知 会議室において
京都府立医科大学大学院 医学研究科 精神機能病態学 助教 上野大介様より表題のテーマで研修講座を開催いたしました。(参加者36名)

上野先生と当支部とでは、2月に発刊する消費者教育の為の教材作成時に、心理チェックや端末付録のトリックカードの作成をお願いさせていただいたご縁で、今回の講座をお引き受け戴くこととなった次第です。心理学の研究者であり病院で認知症の専門外来をなさっている先生から、何故、高齢者が詐欺被害のターゲットにされてしまうのか?とのお話を伺えるのは大変興味深いものでした。

この日、お話戴けた内容は、高齢者の特殊詐欺被害の現状、特殊詐欺被害と認知症との関連性についての状況と、その分析をお話戴きながら具体的な詐欺被害の事例を症例も交え説明戴きました。そして、相談業務を行う者が認知症の疑いのある方の対応の際に観察すべき点や接し方についての具体的な注意点をお話戴き、相談受付時にも認知機能をチェックしていく事のご提案がありました。最後には、全体のお話のまとめと、先述の、先生が作成に関わってくださった教材中の「断る力チェック」と「トリックカード」の作成秘話(?)を交えつつの作成背景や使い方のポイントを説明戴きました。(会員の皆様が教材を手にされた時は、是非、実際にご自身でもお試ししていただきたいです!)

先生のお話を通して、詐欺被害は高齢者がかかるものではなく、認知機能が深く影響しているものであるとの認識を持ちました。また、その視点で周囲の見守りの在り方や、自分自身の認知機能のセルフチェックについても改めて考えていきたいと感じた時間にもなりました。研修委員会